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52作目 ドントブリーズ

「ドントブリーズ」を観た。







最初に言っておくと、ホラー映画と呼ばれるものは、大がつくほど苦手です。

ある人に言わせると、ホラー映画こそ究極の映画だそうですが、人一倍ビビりの私は、わざわざ自分の時間を犠牲にして、わざわざ怖い体験をするなんてこと自体が拷問的行為とさえ思ってしまいます。心霊系はもちろんですが、SAWシリーズをはじめとした、グロい、痛い、キモイ映画は言語道断です。世界の北野がつくる映画にも多くのバイオレンス描写がありますが、その描写について以前、北野監督が持論を語っておられ、「なるほど」とその場で納得するものの、いざ観てみるとやっぱり目を覆ってしまいました。

だらだら述べましたが、苦手なんです。

今作はホラーです。パニックホラーというようなジャンルになるのかな。

マイナー作品にも関わらず、異例のヒット作となった作品。地元富山でも公開されていて、とても興味津々だったので、「行こうかな」、でも「怖そうだな」と葛藤していたところ、公開終了といういつものパターンでございました。

「わざわざ」、「苦手な」、「ホラー」を「わざわざ」、「足を運んで」観てみたかったんですけれど。

ハリウッドからするとおそらく超がつくほどの低予算映画だったのではないでしょうか(推測です)舞台はほとんどが盲目の最強老人が住む一軒家内でしたから。

ホラー映画なんて年に一本観るか観ないかの自分が偉そうな口はたたけませんが、よくできた映画だと思います。ネタというか企画の時点で勝負あり。この発想、すごいです。

そしてクライマックス。

血しぶきではなく、あの液体で観ているもの全てに、強烈な嫌悪感を与える場面。

あの演出はすごい。

最後もハッピーエンドではなく、何か「いや~」な雰囲気を残して終わる。

ホラー映画内における正義が、いかに苛立たせるものか、いかに悪かというのが見事に描かれている映画でもありました。

怖いというのも勿論嫌だけれど、この苛々させられるのが最も苦手かも。

苦手なら観るんじゃないよという一言で、簡潔しそうですが、そこはご愛敬ということで・・・


by putain-day | 2017-07-06 05:20 | MOVIE2017 | Comments(0)
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