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57作目 教授のおかしな妄想殺人

「教授のおかしな妄想殺人」を観た。






巨匠ウディ・アレンの監督作。
巨匠と言ったけれど、観始めたのはミッドナイントインパリからという、まだまだ若輩者でございます。

あくまでもミッドナイトインパリ以降の感想になってしまうけれど、ウディ・アレンの作品はテンポがよくて好きです。
とてもコンパクトにまとめられている感じ。かと言って中身が軽薄なものかといえばそうじゃない。でも濃厚すぎない。ちょうどよいバランスが巨匠たる所以なのかと。
巨匠によくありがちな、無茶苦茶な編集もいまのところあまりないようにも思う。

タイトルが全てを物語っていますが、大学教授がおかしな妄想をし、殺人をおこなうという内容。
殺人がある意味テーマとなっていますが、リズミカルに話は進み、サスペンス、ミステリー感は皆無。
なのに、話が進むにつれて、怖くはまったくないのだけれど、ドキドキが止まらない。
気付けば、主人公の教授の虜となり、「あ~、もうやめてー!」な展開に。

この異様なドキドキ感。
今まで味わったことのない感じでした。

主演のホアキン・フェニックスは、ナイスガイだけどお腹は出てて、どこか痛々しい、どこか病んでいるけど魅力のある教授を見事に演じていたし、教授に夢中になる、エマ・ストーンもアメリカの大学生らしくキャピキャピ感が煩わしくなる一歩手前の演技で、とてもキュート。1988年生まれの現在28歳ということですが、大人らしさも少女らしさも同時に兼ね備えている、「今」だからできる演技。「今」だから出せる表情が満載だと思います。

個人的には大好きな映画でした!
監督!万歳!

by putain-day | 2017-07-19 05:18 | MOVIE2017 | Comments(0)
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